順行と逆行の切り替わり地点とはどこか?
順行と逆行の切り替わりは占星術において非常に大事です。
なぜなら、この切り替わりのときに現象が起きやすいからです。
特に人それぞれのタイミングに応じた動きが出てくる場合、
この順行と逆行の切り替わりが大きく影響してくる場合があります。
切り替わりポイントは「留」
順行と逆行の切り替わり地点ですが
占星術師により時間が異なるのは
おそらく見ている天文暦が違うということだと思います。
順行と逆行の切り替わり地点とは、あくまでも「留」です。
ただし、切り替わりの留の時間だけを注意すればいいということではありません。
留の前後一週間が最も現象や出来事が起きやすい時になり
切り替わる天体の象意やアスペクト作用をよく考えておく必要性がある期間でもあるのです。
順行と逆行とは何か?
順行と逆行とは何か?というと
順行とは惑星が太陽と同じ向きの動きをする
(星座の間を西から東へ)ことが順行で
逆行とはこの反対の動きをとるのが逆行。
なので別に逆に動くわけではなく
順行のときは太陽と同じ向きの動きであることから
太陽のエネルギーを受けていくため全体的意識になりやすく、
逆行のときは地球のエネルギーを受けていくのでより現実的で
個人的意識が強調されていきます。
かといって、順行だからみんながみんな全体意識が必ず強いかといってもそうではなく
各チャートで個人意識が強い配置があるのであれば
「全体」がどこかに偏っている場合もあったり
その人にとっての「全体」とは何なのか?ということや
全体が意味するサイズはどのくらいなのか?ということでも
「全体とはその人の中での全体である」かと思います。
※基本的に太陽とは「エゴ」であるわけです
そして、個(エゴ)が全体に影響する場合もありますから
「全体」というのは、なおさら難しいですね。
そのため、あくまでも基本的象意とはなりますが
順行のときは太陽のポジティブな作用を受けていくので
意識は「全体」には向かうものの
エゴが強すぎたり、あまり深く考えずに自己実現しようとする意識も
出てきやすいです。
少し悪い言い方をすれば、順行時は少し単純で安易に行動しやすいです。
なので、順行だから良いということでもなく
順行だから「非常におおざっぱ」と思えることも意外に多いのです。
順行逆行のワンポイントアドバイス☽順行と逆行は作用が違うので、言い回しを変えてみると
順行と逆行は作用が違うので分かりやすい方法として
私は言葉の言い回しを少し変えたりしています。
例えば、順行の悪い点を言うならば
あまり考えないで行動しやすい意識になりやすいので
「少しおおざっぱになりやすい」と言いかたをし、
逆行作用が明らかに出ているならば、
逆行は「少し雑」という風に言ったりします。
順行の時の作用がよく分かってくると、順行時の注意点も分かってくるので
自分で順行作用を客観視して、きちんと考えてから実行するという風に
作用への対処もできるようにもなるでしょう。
順行の際に「否定」が出るのはどうしてか?
順行だからといって、物事がいつもスムーズにいくとは限りません。
天体順行の際に物事がスムーズに運ばず
「否定」される現象が出るのはどうしてかというのは
現象化した近辺の月相の配置のハードアスペクトだとか、
もしくは四季図の配置、そして、各個人のネイタルに従って
「否定」作用が現象化していきます。
基本的に否定現象というのはハードアスペクト、もしくは土星です。
だから、順行だからいい!とは言えないのですね。
ネイタルといっても、ネイタル配置だけではなく
ネイタルから天体を動かした時のプログレス法やソーラーアーク法なども加わるため
占星術の現象化というのは意外に複雑なのです。
また、例えば自分と相手の意識が共にポジティブで
自分も行動する意識×相手も行動する意識
ならば、物事は否定されずスムーズに実現していきますよね。
順行のポジティブな意識の作用とは、深く考えすぎず
肯定的に行動していくことが
むしろポジティブに働き、時には人知も超えていくほどの
驚く現実化が出てくる場合もあります。
普通なら、手に届かないことまでも現実になる(良くも悪くも)、
そんなことも順行では起こり得ます。
逆行に入ると意識は内や過去に向かいやすいので
よく考えたり、内省したり、見直したりと
考え方がより現実的で個人的、
頭で考えた上での損得による選択にもなりやすいという点もあるでしょう。
そのかわり、現実的なことが比較的簡単に現実になりやすいのは
逆行でもあります。
例えば、自分と相手が
行動しない意識×行動しない意識
行動する意識×行動しない意識
となるならば実現には否定や障害が入るわけなので
非スムーズになりやすいことが理解できると思います。
もしも、逆行が優位に働くという場合は「現実的な現実化」であるかもしれません。
ただし、逆行をポジティブな象意だけで考えるのは安易であり
後々の時間も含め、結果として不本意になりやすい、未来に変更が出る
(ただし、これらの変更はネイタル配置に基づくと思われる)
ということも出てきたり、選択してきたことの修正や
見直しの意味合いが強いということも考える必要があります。
順行逆行現象は、自分自身の身の上に起きている現象を
よく経過観察していくといいでしょう。
順行と逆行の現象の難しさのまとめ
順行と逆行の現象は、毎年、他の惑星との兼ね合いの中で
変化してくるので、どういう現象になるかは一人一人毎度異なり、
基本象意だけで考えて判断するのはナンセンス。
時間が経過してみないとこの順行と逆行の違いの結果が
分からないこともあります。
そのかわり、逆行順行の知識が分かると
自分に起きた現象に天体の留がどのように関わってきているのかや
自分の意識無意識や意識変化が体感可能になるでしょう。
※要は順行逆行の陰陽を両方知っておいたほうがいいということですね。